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2007年5月14日 (月)

記事タイトル

動物と人が織りなす絶妙なダンス --グレゴリー・コルベール展"ashes & snow"--

RIMG2338
**お台場に出現した巨大オブジェクトの正体は"ノマディック美術館"

 一ヶ月ほど前のこと、首都高速湾岸線を走っていると、お台場のあたりでコンテナを積み上げて、 何やら巨大なオブジェを作っているのが目につきました。大きな船積み用のコンテナを構造材にして柱と梁を渡し、屋根を載せると、 それは巨大テントを思わせる建築物に。

 ロレックスインスティテュートが後援して、世界を巡り歩くこのノマディック美術館。 それはまさにノマディック(遊牧)の言葉が示すように、現代の文化遊牧民がコンテナで作ったユルト(放牧民のテント)を持って、 世界を巡りながら文化発信をするというコンセプトをそのまま体現したオルタナティヴな形の美術館です。

 ここで6月24日まで公開されている"ashes & snow"は、 野生動物と人とが信じられないほど自然な形で寄り添いあい、ダンスを繰り広げるグレゴリー・コルベールの映像が、 通路の両側に置かれたスティルとさらに奧の壁に映しだされる動画で展示されています。

 映像に音や風、ナレーションのインスタレーションで、不思議な空間の効果も相まって、 コルベールの映像世界に自らが没入してしまったような気分になっていきます。

DSC_0001

 海中に漂うコルベール自身の映像は、はじめセピアの画面のためもあって海の中にいるとはわからず、宇宙を漂っているように見えます。 そこにクジラが登場して、それが海中であることが理解できても、息を継がずにクジラたちと戯れるコルベールの姿は、 それはまた見ているぼくたちを現実から引き離して、クジラと同じ海中で生活するほ乳類になったような気分にさせてくれます。

 さらに、世界各地に場所を移し、ときには人が砂漠でチーターと寄り添い、ときにはオラウータンと心を通わせていきます。 また別なシーンでは、北アフリカあたりの城跡の中で鷹の羽根を振って踊る女性ダンサーと鷹との絶妙なコラボレーションが展開されていきます。

 全てのシーンをセピアで統一することで、人と動物、そして登場する様々な人間たちのエスニシティ(人種)といったものを超越し、 全て同じ生き物であり、心を開くことで、互いに自然に交流できるということを実感させてくれます。

RIMG2347
**美術館の周辺には、今、色とりどりの花が咲き誇っている**

 とにかく、今まで出会ったことのない映像世界は、ぼくたちの心の中に眠る無垢な子供を目覚めさせ、 とても落ち着いた優しい気持ちにさせてくれます。

 お台場方面に行楽に行くなら、ぜひ覗いてみてください。

■ashes & snow公式ページ

 

ノマド

 

 

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