先週、バイクではなくって、列車で北海道に行ってきた。ぼくは鉄道の旅も大好きなのだ。鈍行乗り継ぎの「温泉めぐり日本一周」をしたこともある。今回は残念ながら、時間の都合で特急乗り継ぎの北海道となった。
3月11日、東京発10時56分の東北新幹線、八戸行きの「はやて15号」に乗り込んだ。「はやて」は全席指定。どうしても窓側に座りたかったので、3日ほど前に予約を入れた。売店でカンビールの500mlと「うなぎ弁当」、お茶を買い込み、列車が東京駅の23番ホームを離れていくときはいつになく浮き浮きした気分になった。
天気は晴天。さっそくカンビールをプシューッとあけ、流れ過ぎていく東京の街並みを眺めた。大宮を過ぎると、もう次は仙台。さすが「はやて」、速い。仙台駅を過ぎたところで「うなぎ弁当」を食べたが、車窓を流れていく風景を見ながら食べる駅弁は格別だ。盛岡を過ぎると、沿線には雪が見られるようになった。終点の八戸到着は14時03分。接続の特急「白鳥15号」に乗り換える。青森から函館へ。東北新幹線の新青森までの開通は2010年。あと2年…。あと2年で東京駅発新青森行の「はやて」が出るようになるのだ。何とも待ち遠しい。「白鳥15号」は津軽半島に入り、青函トンネルに突入。開業20年目を迎えた青函トンネル。全長53・9キロ、世界最長のトンネルはさすがに長い。トンネルに入ったところでウトウトし、目がさめてもまだトンネルの中だった。青函トンネルを抜け出た北海道側は一面の雪景色。本州側よりもはるかに雪が多かった。
函館駅で17時55分発のディーゼル特急「北斗19号」に乗り換える。長万部到着は19時13分。雪がちらちら降っている。「300日3000湯」でも入った「長万部温泉ホテル」が今晩の宿だ。
長万部温泉「長万部温泉ホテル」
長万部駅の改札口を出たところで、思わず「おー!」と、驚きの声を上げた。何と何と『ツーリングマップル関西編』を担当している滝野沢優子さんが出迎えてくれたのだ。新千歳空港で借りたというレンタカーで来てくれた。じつは出発前、滝野沢さんから電話をもらい、「どこに泊まるの?」と聞かれ、「長万部温泉ホテル」と答えておいたが、まさかほんとうに来てくれるとは思わなかった。
「長万部温泉ホテル」に着くと、さっそく大浴場の湯に入る。円形の湯船。湯量豊富な打たせ湯もある。大浴場は公衆温泉浴場にもなっている。塩分を含んだ49・5度の高温湯。湯から上がると、部屋に用意された夕食をいただく。長万部の海の幸が膳にズラリと並んでいる。毛ガニが1匹、まるごとついている。滝野沢さんとの乾杯もそこそこに、指を切り、口のまわりを切りながら毛ガニにむさぼりついた。
「長万部温泉ホテル」の夕食は毛ガニつき!
翌朝は長万部発8時15分発の「スーパー北斗1号」で南千歳まで行き、そこで乗り換え、約束の10時には新千歳空港に着くつもりにしていた。それが滝野沢さんの登場で、ありがたいことに車で高速経由で新千歳空港へ。そこで昭文社の桑原さんと『ツーリングマップル中部編』担当の内田一成さんと落ち合った。これでメンバー、全員が集合だ。じつは『ツーリングマップルマガジン』第2号で「温泉博士」の松田忠徳先生(札幌国際大学)とカソリの対談が組まれ、滝野沢さんはその司会をすることになっていた。桑原さん、内田さんはプロデューサー役だ。
(左)羊ヶ丘展望台から札幌の市街地を望む
(右)羊ヶ丘展望台のレストランで食べたジンギスカン
新千歳空港からレンタカーで札幌へ。羊ヶ丘展望台でバーベキューを食べたあと、札幌郊外の松田先生のお宅にうかがった。書斎が対談の場所になったのだが、先生の蔵書には目を見張るものがあった。さらに驚かされたのは先生のとてつもない読書量。毎月100冊以上もの本を読んでいるという。松田先生との対談は『ツーリングマップルマガジン』の第2号を読んでもらうとして、そのあと先生おすすめの豊平峡温泉に行き、今度は露天風呂の湯につかりながらの「湯の中談義」。湯から上がると、名物のインドカレーを食べながら先生のお話を聞いた。「日本列島縦断2500湯」の温泉めぐりをした松田先生のお話は興味の尽きることはなかった。
豊平峡温泉
(左)豊平峡温泉の内風呂
(右)豊平峡温泉の露天風呂
札幌でひと晩、泊まり、翌日は「北海道遺産めぐり」。まずはラーメン(ジンギスカン同様、北海道遺産に登録されている)。札幌の地下鉄、南平岸駅前のラーメン店「白樺山荘」で味噌、醤油、塩、3種のラーメンを味わった。次に北大構内にある「札幌農学校」の明治初期に建てられた建物群を見た。札幌にはたっぷりと雪が残っていた。
「白樺山荘」で食べたラーメン3種(左から味噌・醤油・塩ラーメン)
「北海道遺産」の「札幌農学校」
みなさんと別れ、今度は東京への列車旅を開始。札幌発16時52分の「スーパー北斗18号」で函館へ。途中、長万部で積み込まれた名物駅弁「かにめし」を車中で食べた。函館到着は20時14分。駅前のビジネスホテルで泊まった。
長万部の駅弁「かにめし」
翌3月14日は函館発7時00分の「スーパー白鳥10号」で青森へ。青森到着は8時51分。青森からは日本海側を南下。青森発9時57分の「かもしか2号」(奥羽本線)に乗り秋田へ。秋田では12時49分発の「いなほ10号」(羽越本線)に乗り換え新潟へ。青森→秋田間ではところによってはかなりの雪を見たが、秋田→新潟間はほとんど雪がなかった。最後は上越新幹線。新潟発16時32分の「マックスとき338号」で東京へ。2階建て車両の2階窓側の席に座れた。長岡を過ぎると雪景色。「マックスとき」の2階席から見下ろす夕暮れの魚沼の雪景色は目に残った。東京着は19時00分。
往路は太平洋側、復路は日本海側。北海道への列車旅はバイク旅とはまた違うおもしろさがあった。車窓から平行して走る国道を見ていると、「あー、あのとき、(バイクから)特急列車を見たよなあ…」といったなつかしさを何度か感じるのだった。
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