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2008年7月19日 (土曜日)

外房・鴨川 見どころ&味どころ

[ 03.関東・甲信越, a.風景, c.食べる, 著者:瀬戸雅彦]

今年もツーリングマップル調査取材の季節となった。BMW R1200GS ADVENTUREで関東甲信越の取材を始めました。

例年だと取材の終盤にもってくることが多い房総半島を、今回は初期に取材しました。外房の鴨川は、関東在住の皆さんなら訪れることが多いところかと思いますが、ぜひ次回は訪れてほしい場所が2箇所あります。

まずは、鴨川市太海浜の目前にある名勝仁右衛門島(関東P31J-5)。この島はなんと個人の私有地で、バイクは駐車場に止めて手漕ぎ舟に乗ってアクセスするので、ツーリングに変化がつき、またなかなか興味深い島なのです。所有者・平野仁右衛門の屋敷は1704年に建て直され、これが見学できるのですが、築300年の家はなんとも趣きがあります。また源頼朝が潜んだという洞窟、日蓮聖人が朝日を拝んだ場所など、さまざまな伝説ポイントが点在。ほかにもとても自然豊かな島なので、歩いているだけで楽しめます。岸から眺めるとそれほど大きく見えない島ですが、実際は結構広くて楽しめます。一緒に手漕ぎ舟で渡った家族は、「おもいきって島に来てみてよかったね」と話していました。

Sima_2 浜からわずか100mほどのところに島が見える

Kogu_2 イザ、手漕ぎ舟で島へ。宮本武蔵の心境!?

もう一箇所は、くじら料理で名高い「ぴーまん」(関東P31G-6)。今年で25周年を迎えるというクジラ料理の老舗。近くの和田港にあがるツチクジラをはじめ、さまざまなクジラを味わえます。ちょうど訪れた日に近くの港で解体されたというツチクジラの焼き物のほか、さまざまなクジラの刺身をいただきました。ミンククジラの皮は口の中で溶けるような感じで、特に美味。お店を切り盛りしている女将さんはとても元気で楽しい人で、クジラについてのいろいろな話しが聞けます。和田港にあがるクジラは夏にした捕獲することができず、ひと夏26頭までという制限があるとか。今年は順調に獲れていて15頭を捕獲、残り11頭だそうです。環境保護団体・グリーンピースの抗議で世界的に捕獲も制限されているようですね。

Kujira 「ぴーまん」のクジラ刺身。クジラの種類が札に書いてあった

Img_6068 地元で獲れる「ツチクジラ」の焼き物

房総の郷土料理である「なめろう」や「さんが焼き」は漁師が考案した魚料理で、外房付近で食べられる店が多く、また鴨川市一帯の各店がそれぞれの個性を生かした海の幸の丼、通称「おらが丼」もぜひ食べてみて。ちなみに「おらが」とは「我が家の」という意味。安房鴨川駅近くの地魚創作料理「風神」(関東P31J-4)のおらが丼「海鮮吹寄丼」は、マグロ・イカなど15種類もの魚が盛られていて感激。

Sanga 房総の郷土料理「さんが焼き」。漁師料理が元祖

Donburi 鴨川おらが丼のひとつ、「風神」の「海鮮吹寄丼」

味と見どころ。いずれにしても、房総ツーリングで鴨川を素通りするのは、あまりにもったいないですね。

2008年7月12日 (土曜日)

バイクに駐車スペースを!

[ 03.関東・甲信越, z.その他, 著者:瀬戸雅彦]

もう実感しているライダーの方も多いことと思いますが、大都市での二輪駐車違反取締りが厳しくなっています。

二輪車新聞の調査によりますと、2006年の二輪駐車違反件数が276516件、2007年は521454件とほぼ倍増。しかもその中の約半分251472件が東京都内の件数です。今年はさらに厳しく、都内では駐車しているバイクがめっきり姿を消しました。これはバイク駐車場に止めているのではなく、バイクに乗らなくなったと考えられます。なぜならバイク保有数に比べバイク駐車場の数は圧倒的に不足しているからです。

このガソリンが高騰した時代こそ省エネで機動性が高いバイクを利用したいところですが、この駐車場不足問題でバイクの国内販売は不振気味のようです。ユーザーのみならずバイクショップにとっても深刻な問題で、都内にはお店の前に修理で預かったバイクを置いていたところ、店内に格納するよう注意を受けたとか。広くない店内に置くこともできずに、修理バイクは予約制で持ってきてもらうようにし、修理依頼がめっきり減ったという例もあるようです。

クルマ駐車場や自転車駐車場の多くはバイク駐車禁止という現状。このままでは大都市でバイクに乗る人は減る一方です。そこで日本自動車工業会とNMCA日本二輪車協会は、国や地方自治体にバイク駐車スペースの早急な確保を求める署名運動をはじめ、410日の段階で916784名の署名が集まりました。

78日には都内でバイク雑誌・媒体によるバイク駐車場不足についての意見交換会が行なわれ、私も参加してきました。国内のバイク駐車場不足の実状がわかり、またヨーロッパ・アジアのバイク駐車スペースの実例などが示され、有意義な時間でした。打開策についての活発な意見交換もなされました。今後、各媒体でもこの問題について大きく扱われていくことになると思います。

「バイクに駐車スペースを!」。政府や地方自治体への要望署名はインターネットでも可能です。ツーリングライダーの皆さん、下記にアクセスしてみてください。

www.nmca.gr.jp

Siryou_3 二輪媒体の意見交換会が開催されました

Pari フランス・パリのバイク駐車スペース実例(歩道に設置)

Boronya イタリア・ボローニャのバイク駐車スペース(路地の車道に確保)

(写真:日本自動車工業会)

2008年7月 6日 (日曜日)

千手観音

[ 03.関東・甲信越, 著者:内田一成]

06-07-08_1330

『観音』という言葉は、『遠くの音を観る』という意味だそうだ。ヒンドゥー語の「アヴァロキテシュヴァラ」。"ava"=「遠く」、 "lokita"=「光る、輝く」、"svara"=「音」。

 遠くというのは、必ずしも距離的に遠いということではない。「ここ」とは異なる次元、彼岸といった意味でもあるだろう。

『観音』は、観音菩薩という仏の意味でもあり、 つまりは遠くにおわす観音のその存在を示すイマジネーションを自らの内に描き出すということになる。

 キリスト教なら「神の福音」ということになるのかもしれないが、こちらは、 人間より上位にいる唯一絶対の神が幸せを投げ与えてくれるといったような意味合いで、人間は、ただひたすら神という存在を信じて、 それに向かって拝むしかない。

 だが、観音は、ただ拝めばいいというのではなく、具体的に自分が求める救いやら安らぎの「形」を「観想」しなければならず、 それが明確であればあるほど救いや安らぎも明確に現れる。あくまでも、自分が主体的に思考し、ただ闇雲に拝むのではなく、 イメージを具体化していかなければ、救いも安らぎももたらされない。

 東洋思想は、とても主体的な思想だ。すべては、自分にかかっている。受身に待つのではなく、 自分から彼岸=イマジネーションの世界に主体的にアプローチして行き、じつは何もないその場所に、想像力を働かせて、 救いや安らぎのイメージを確立しなければならない。

 しかも、思考装置としてとても優れていて、救いや安らぎ、あるいはそれをサポートしてくれるイメージとしての「姿」 がいくつか用意されている。

 観音なら、聖観音、千手観音、馬頭観音、十一面観音、准底観音、如意輪観音、 不空羂索観音の七観音や三十三の応神観音といったある種のメニューともいえる具体的なイメージも用意されている。

 人が何か悩みを抱えたとき、多彩な観音のイメージの中から、自分に救いをもたらしてくれる観音を心に思い描き、 それが身近にあるようにイメージする。それが『遠くの音を観る』という行為だ。

 これは、心理療法そのものだ。それもカウンセリングに頼って、「とりあえず」不安を取り除くといった対症療法ではなく、 自ら解決することで「克服」することを意図しているとても洗練された療法だ。

 洗練されているといえば、例えば、「如来」と「菩薩」の違いにも、東洋思想の洗練度がよく現れている。如来は仏像としては、 薄い一重の布を纏うだけで裸に近い姿をしている。ところが菩薩のほうは、しっかりとした服装で武器を手にしている。

 如来も菩薩も悟りを開いた仏ということでは同じだが、如来は悟達し満足し、彼岸で安息しているのに対し、菩薩は彼岸に留まらず、 この世に舞い降りてきて、人の悟りを助けようとする。そんな「機能的」な違いが、はっきりとした姿形で表現されている。

 そんなことを思ううち、ふと観音を訪ねたくなって出かけてきた。

 坂東三十三番札所の一つ、巌殿山正法寺。ここには、千手観音像が安置されている。

 濃密な緑から立ち上る蒸せるような暑さに喘ぎながら、参道を辿っていくと、小広い境内に出る。そこには、巨大なイチョウが聳え、 これに見守られた木陰には、麓から爽やかな風が吹き上げてくる。ホッと一息ついて、足元を見ると、そこに千手観音がいた。

2008年7月 5日 (土曜日)

BMWが発売する450ccマシン

[ 03.関東・甲信越, g.林道・ダート, j.バイクインプレッション, 著者:瀬戸雅彦]

BMWのツアラーがツーリングの相棒として選ばれるようになりました。実際、高速道路のサービスエリアでもよく見かけます。世界的に好調なバイク販売実績をあげているBMWですが、ライダーの高齢化を危惧して、最近若い年齢層に向けたアクティブなマシンを次々に発表しているのを御存知でしょうか?

その極めつけともいえるマシンがまもなく発売されそうです。ツーリング用バイクではありませんが、450ccのオフロードレース用マシン、G450Xです。昨年からエンデューロ世界選手権に実戦投入され、その登場があまりに突然だったこともあり、インパクトは非常に強いものでした。そのプロトタイプは走破性を充分に見せつけ、今年4月のモーターサイクルショーで日実車がついに日本でもお披露目。そして先ごろスペインで世界のプレス向け試乗会を開催、各国のバイク雑誌にレポートが掲載されました。

6月に群馬県嬬恋で開催されたBMW JAPANが主催する「GS チャレンジ2008」で、ついにデモ走行が行われました。ライダーの三橋淳氏によると燃料を含め120kgというかつてBMWになかった軽量車であり、ユニークなフレーム構造からシート下にある燃料タンクまでBMWならではのテクノロジー満載(なんとタンクキャップがシート上にある)。インジェクション制御の水冷DOHC4ストロークエンジンを搭載。走りはエンジン性能がパワフルなうえにサスセッティングもストロング。トップランカーの走りに応えてくれるマシン性能だということです。

G450Xは、発売時期や価格がまだ未定であるものの、けっして留まることがないテクノロジーの追求は、BMWというメーカーの存在感をさらに強く印象付けるのに充分なマシンといえます。欧州ではすでに発売され、日本でも来年早々に登場する、F650GSのオフロード性能を高めたF800GSも控えていて、BMWの今後の展開は本当にわくわくさせられます。

D2x_1650 GSチャレンジで見せたG450Xの走破性

D2x_1686 大ジャンプも魅せた。ライダーは三橋淳

PHOTO:CHIKARA MURAOKA

2008年6月28日 (土曜日)

トレッキングマシンの世界

[ 03.関東・甲信越, g.林道・ダート, j.バイクインプレッション, 著者:瀬戸雅彦]

最近、トレッキングマシンの発売が続いています。

といっても外国車ですが。まずフランス、スコルパ社が発売したT-RIDE 250F。ヤマハWR250Fのエンジンをトライアルメーカー・スコルパ社の車体(新設計)に搭載したモデル。乾燥重量95kgという軽量さとパワフルなWRレーサーのエンジンで本当に走破性が高く、購入者はトライアル大会のトレッキング部門に出場したり、マウンテン・エンデューロに使用する人もいるようです。林道から廃道、獣道まで、本当にどこまでも走っていけそう。

そしてつい最近、発売になったのが、イタリアのトライアルメーカー・ベータ社が発売したALP125というマシン・「ALP」とはイタリア語で「山」の意味だということですが、こちらも98kgという軽量。ヤマハTT-R125Lのエンジンを使用し、車体はベータの新設計。こちらは先のT-RIDE 250Fに比べて、よりトレッキング的な性格というか、トコトコと道なき道を進み、山菜採りや渓流釣りでポイントまで行くようなことにも向くマシンです。面白いことにタンクカバーとシートがすっぽり取ると、車体がトライアルマシンになってしまうという工夫がされています。こうするとちょっと簡単なセクションで遊んでみたくなります。

これらのマシンは欧州では山岳地帯で道なき道を登っていくトレッキングの相棒として使われているとのこと。何人かで出かけ、走りを楽しんだあと景色のいい場所で持っていったランチを食べ、帰っていくような遊びがされているようです。この手のバイクとしてスペイン・ガスガス社のパンペーラというマシンが長く販売されていました(現在製造中止とのこと)。もともとはトライアル大会の観戦用に作られたマシンだということで、さすがトライアルが盛んなスペインですね。日本ではヤマハ・セローがトレッキングというジャンルの先駆者で、今も変わらない人気ですが、外国車種と違うところは、市街地からハイウエイまでも快適に走れるオールマイティな部分でしょうか。外国車種はその点、もっと使用範囲が限られホビー的要素が強いですが、その分、徹底的にトレッキングで遊べる造りです。

最近、ツーリングライダーの年齢層があがり「大人のホビー」としての要素がさらに成熟しているように思われます。ビッグツアラーもいいですが、こうしたトレッキングマシンもまさに「大人のホビー」にはうってつけでしょう

Tride T-RIDE250Fはなかなか鋭い走り 

http://www.alpes-vent.com/

Alp1 ALP125はトコトコとトレッキング向き

Alp2 ALP125のタンクカバー&シートを取るとトライアルマシンに

PHOTO:ATSUSHI SEKINO

2008年6月22日 (日曜日)

未来のバイク

[ 03.関東・甲信越, j.バイクインプレッション, 著者:瀬戸雅彦]

地球環境に向けた取り組みが各方面でなされ、バイクの開発についても大きく関わってきています。そんななか一台のバイクに試乗する機会がありました。

スズキが総力をあげて開発した燃料電池バイク「CROSSCAGE(クロスケージ)」です。スズキが61314日にバイク雑誌編集長に向けて企画した「2008 CHIEF EDITOR MEETING」のスケジュールの中でその機会がありました。

イギリス「Intelligent Energy社」の空冷式燃料電池システムが搭載された、環境対応と走る喜びを両立させたコンパクトな燃料電池バイクです。この空冷燃料電池のほかに高性能リチウムイオン二次電池が搭載されていて、この二つが最適に電力分配されているそうで、高出力モーターにより力強い加速感を得ることができます。クラッチはなくスクーター同様にアクセルとブレーキ操作のみで、スズキ竜洋テストコースの中に設定した特設コースを走らせてもらいました。このバイクの現段階での航続距離は200kmだそうです。

音はなく、しかし走りが楽しめるバイクというのは、乗ってみると不思議な感じです。正直、バイクの魅力が少しスポイルされている感がありましたが、しかし社会一般の立場からするとバイクのイメージがかなり変わるように思いました。人によってはバイクを快く思わない、その一番の原因は、バイクの「音」ではないでしょうか。このCROSSCAGEに乗っているライダーを見て眉をしかめる人はおそらく皆無でしょう。

これからのバイクは地球環境との関わり方とともに、世間一般との関わり方つまり社会の中でのバイクの在り方を考えていくことになるでしょう。とはいえバイクは趣味性の高い乗り物。ライダーの満足感とのバランスが大切になるでしょう。

Img_5471_5 なんとも斬新なスタイル

Img_5474 燃料は高圧水素タンク

Img_5479_2 走ってみると音はかすかなモーター音のみ

Img_5479

2008年6月14日 (土曜日)

GSチャレンジ2008

[ 03.関東・甲信越, f.出会い, g.林道・ダート, 著者:瀬戸雅彦]

今年もBMW JAPANが主催するオフロードイベント「GSチャレンジ」に取材を兼ねて行ってきました。GS乗りが共に集い、走り、競うという主旨のこのイベント、今年で3回目の開催となります。会場は一昨年、昨年と、静岡県森町でしたが、今年は群馬県浅間山麓のバラギ高原キャンプ場を出発点とした林道を含むコマ図ツーリングと、浅間火山レース跡地でのスキルチャレンジ(自由参加)で構成。300台もの参加という過去2回以上のスケールで大盛況。

さらに10月にアフリカ・チュニジアでの開催が予定される「インターナショナルGSトロフィー」つまり、日本・ドイツ・フランス・イタリア・スペインの5カ国の代表ライダーが参加するオフロードイベントの日本選考会も兼ねているというから、今年のGSチャレンジは盛り上がる訳です。「GSチャレンジ」という名称のイベントですが、これは「自分なりのチャレンジ」という意味で、例えば初めての林道&コマ図ツーリングにチャレンジするという目的も、その方にとって大きな意義があることでしょう。なにより共にGSを楽しむ者同士が喜びを分かち合うことが大きなテーマとなっています。

GSは今、世界的に人気が高いようですが、日本もまた同様。HP2というよりオフロードに特化したマシンの販売台数は、本国ドイツを除くとイタリアの次に日本が続くそうです。これほどまでのGSの魅力とは、所有感、そして冒険心を満たす大人の趣味、といったところでしょうか。そんな人気が追い風となり、来年もさらにスケールアップしてこのイベントは開催されるとのこと。

ウワサのBMWのエンデューロマシンG450Xも今回お目見えし、オフロードライダー&ドライバー三橋淳さんが豪快にデモンストレーションを行いました。今後、さらにBMWオフロードワールドは過熱していきそうです。

Camp 浅間山麓のバラギ高原キャンプ場に宿泊

Sp ツーリングにはチェックポイントを設定

Charange チャレンジャーもギャラリーも真剣、スキルチャレンジ

PHOTO:CHIKARA MURAOKA

2008年6月 9日 (月曜日)

ネイチャーマシンが登場

[ 03.関東・甲信越, j.バイクインプレッション, 著者:瀬戸雅彦]

T-RIDE250Fというバイクを御存知でしょうか? フランス・スコルパの車体にヤマハWR250Fのエンジンを積んだ、つまりトライアルとエンデューロの中間に位置するようなカテゴリーのバイクです。

同じようなカテゴリーのバイクとしてスペイン・ガスガス社のパンペーラというバイクが長く発売されてきましたが、もともとはトライアル大会の観戦用に作られたバイクだったそうです。つまり自然が険しい会場を移動するのにシートが薄いまたは無いトライアルバイクを使うのはしんどいし、子供を後ろに乗せて移動という訳にもいかない。そこで登場したパンペーラですが、トライアル観戦という目的でバイクを作ってしまうあたりがトライアルという競技が国民の中に根付いているスペインらしいですね。そして発売後は本来の目的以外に仲間で山へ乗っていき、見晴らしがいいポイントまでバイクトレッキングを楽しみ、持ってきたランチを楽しむような使い方が頻繁にされているという話を聞いたことがあります。

今回、日本での発売が始まったT-RIDE250Fも、同様に自然の奥へ入っていくような楽しみ方ができそうです。例えば渓流釣りのポイント近くまで、釣竿と仕掛けをバッグに忍ばせてヒタヒタと目指していけそうな走破性を持つバイク。あるいは山菜を摘みに廃道をトコトコとアプローチしていけそうなバイク。もちろんハイカーと出会うことを想定して極力こちらの顔が見えるジェットヘルを着用し、ハイカーと出会ったときには徐行&挨拶をするという最低限のマナーは不可欠。相手に威圧感を与えない気遣いが重要です。極低速でトライアルタイヤを使って進むことで自然に対してもローインパクト。

スコルパの車体+ヤマハのエンジンというタッグではTYS125Fというエントリーユーザーにも扱いやすいトライアルマシンが大ヒットし、確かな実績があります。ここで使用されたヤマハのエンジンはTT-R125でおなじみの耐久性と扱いやすさに優れたものでした。その後に登場したタンク容量を大きくしたTYS125F LONGRIDEも、ツーリングトライアルで航続距離が長く稼げ、魅力的なマシンです。

今回のT-RIDE250Fは、フロントサスはマルゾッキ正立フォーク、リヤサスはザックスを採用。わずか95kgという車重とあいまって道なき道をどこまでも進んでいけそうなこのマシン。また大人のバイク&ネイチャーライフを演出してくれそうな、オフロード派には興味深いバイクの登場です。

詳しくはhttp://www.alpes-vent.com/

_dsc0306 スイッチ類は独特のレイアウト

Under 十分な強度のアンダーガード

Meter タコメーターも付いたデジタル多機能メーター

Enjin ヤマハWR250Fのエンジンを搭載

Masin スリムなボディのT-RIDE250F

2008年6月 8日 (日曜日)

久しぶりのダート

[ 03.関東・甲信越, g.林道・ダート, 著者:内田一成]

RIMG2921 
**重量級のGSを嬉々としてダートで飛ばす参加者……人のことは笑えないが**

 ほんとに、久しぶりにダートランを楽しんだ。

 群馬県の嬬恋で行われた毎年恒例の"GSチャレンジ"。金曜の前夜祭から始まって、土曜にはツーリングイベント、 ライディングスキルチャレンジ、そしてコンサート、日曜日はツーリングとスキルチャレンジの第二部。

 今年も全国から300台以上のGS乗りが集まって、"GS祭り"を楽しんだ。

 ぼくは、今朝4時に起きて現場へ駆けつけ、そのままコマ図を使ったツーリングイベントに参加。全長70kmのコースの中には、 けっこうなダートがあって、ブランニューのR1200GSADVで思い切り突っ走った。

 自宅から関越道を自走で現地まで行く間、ピュアオフロードのタイヤ"カルー"は、凄まじいロードノイズを上げて、 難聴になりそうになる。舗装路では、かなりクセがあって、必要以上に切れ込んでヒヤッとする場面もあるこのタイヤだが、 これがひとたびダートに飛び込むと、地面をわしづかみにするようにトラクションして、超重量級のADVをグイグイと前に進ませる。同時に、 舗装路では怖いほどのオーバーステアがダートでは、ADVを軽量トレール並みに、ヒラリヒラリと転回させてくれる。

 思えば、2002年のツールドニッポンに1150GSで参戦して以来、GSで本格的にダートを走るのは6年振りだった。

 現場では、GS乗りとしてお馴染みの松本充治さんや吉友寿夫さんとも久しぶりにあって、楽しい時間が過ごせた。

 なにより、参加者みんなが、そして主催者もとてもアクティヴで、 大人の趣味としてのツーリングやオフロードライディングを楽しむこの独特の雰囲気は、久しぶりに古巣に帰ってきた和みを感じさせてくれた。

RIMG2922

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 ところで、気分良く戻ってきたのに、ネットニュースで、とんでもない鬼畜な事件が起きていたことを知った。

 生きる望みがなくなって自殺する奴もずいぶんバカだと思うが、今回の鬼畜に比べたら、自分の命を絶ってしまうほうがよほど高尚だ。

 人に注目してもらいたいとか、人に認めてもらいたい、あるいは自分のほうを振り向いて貰いたいと思ったら、 それなりに努力するしかない。何の努力もせず、ウジウジとして、引きこもり……しまいには、自分のうだつがあがらないのを人のせいにして、 社会を恨む。

 それだけだって、人間として最低なのに、逆恨みから人を手に掛けるなどというのは、もはや人間ではない。

 こういう鬼畜には、まともな法制度なんて適用してやる必要など、まったくないと思う……。

 世間には、いろんな悩みを抱えていても、一生懸命考えて、なんとか人生を切り開いていこうと悪戦苦闘している人がたくさんいる。 そんな人ほど、朗らかで、優しくて、誠意に溢れている。

 今回、GSチャレンジに訪れた人たちだって、ただ底抜けに明るくて、ハッピーなわけじゃない。人間だから、みんな、それぞれ、 悩みや苦しみを抱えている。だけど、こうして、勇気を出して、表に出て、仲間たちと接してみれば、生きる勇気と喜びが湧いてくる。

 ぼくだって、今、とても大きな苦しみを抱えている。だけど、行動すれば……少なくとも、表に出て仲間を見いだせば、 それが解決する糸口がつかめる、あるいは、糸口をつかもうという前向きな気持ちになることができる。

 だから、もし、今、自分の殻の中に籠もってしまっている人がいたら、まずは、扉を開けて、陽を浴びて、 どこかに必ずいる仲間を探しに行ってほしい……。

2008年5月31日 (土曜日)

ノスタルジック発見

[ 03.関東・甲信越, f.出会い, 著者:瀬戸雅彦]

ツーリングに出かけて思わず「あっ、得した」と思えるささいな出来事があります。

雄大な風景を見ながら快適にバイクを走らせたり、旅先でおいしいものを食べたり、という体験はもちろんツーリングの中でのメインの楽しみなのですが、もっと小さな感動に突然出会ったりします。

私の場合、そのひとつはバイクに乗っている我が姿を客観的に見ることができたとき。例えば信号待ちで商店の窓に映る自分だったり、高速道路でトラックの後ろについたときに車体に映る自分だったり。旅の一部始終を主観的に見て感じるのがツーリングですが、突然バイクに乗った自分の姿を見たときには「へ~、こんな感じか」とか「カッコいいな、俺・・・」なんておおいなる勘違いに陥ったりしています。

もうひとつが「古きよき懐かしさ」に出会ったとき。都心では見かけにくいですが、旅先で突然、懐かしい看板に出会ったことは皆さんもあると思います。下の写真にあるようなおなじみのキャラクターによる懐かしい看板。これはもう一瞬、若かりし頃の自分にタイムスリップしてしまう小ハプニング。円柱型の郵便ポストとか、手漕ぎの井戸とか、藁葺き屋根の家屋とか、ノスタルジックな光景は味わい旅にかかせないスパイスになります。

バイクに乗っている人は同年代の人に比べて若々しい、というのは間違いありません。それはバイクが五感をフルに使う乗り物であり、旅先で多くの体験をして感動し喜怒哀楽さまざまな感情に包まれるから。バイクが「心と体の健康器具」といわれる所以です。今週日曜日は梅雨どきであるにもかかわらず、ほぼ全国、日が差す予報(東北の一部のみ残念)。ぜひ感動に出会いにバイクを走らせてはいかが?

00527 いまでも「水戸黄門」で出会えます

00531  当時、虫に向かってかけていたんですね

00548 よく食べました。ククレもね

PHOTO:ATSUSHI SEKINO

2008年5月30日 (金曜日)

森下紀行 その5

[ 03.関東・甲信越, b.温泉, c.食べる, d.道, 著者:賀曽利隆]

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昭文社K課長の席で『ツーリングマップルマガジン』(第3号)の表紙の色校

東京・森下の昭文社・制作本部で若林さん、大久保さんと「300日3000湯」の単行本で打ち合わせ。今日(5月19日)もK課長は外出中なので、課長の許可もとらず、無断で机を使わせてもらった。そのあとは若林さんとの雑談だ。おおいに盛り上がったテーマは、なんと『ツーリングマップル』の第8巻目。みなさん、出ますよ~(笑)

 

賀曽利・・・「若林さん、第8巻目の江戸編、はやくやりましょうね!」

若林・・・・「カソリさん、現地調査で使う馬や駕籠の手配がちょっと難しそうなんで…」

賀曽利・・・「GウィンかMベルでいきましょうよ!」

若林・・・・「う~ん…」

 

そんな若林さん、大久保さんに別れを告げ、いよいよ「森下紀行」の最終回に出発だ。いつものように清澄通りと新大橋通りが交差する森下の交差点に立つ。交差点にはシンボル「まとい」のモニュメントと「深川散策絵図」。「深川散策絵図」には清澄通りの説明が書かれていた。

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森下交差点のシンボルの「まとい」

清澄通りはもともとは二ツ目通りだったという。明暦の大火後、幕府は万治2年(1659年)から寛文元年(1661年)にかけて市街地の区画を大整理し、堅川の掘削後、それには5本の橋がかけられた。隅田川に近い方から一之橋、二之橋、三之橋、四之橋、五之橋と名づけられ、それぞれの橋を渡る通りは堅川一之橋通り、堅川二之橋通り、堅川三之橋通り、堅川四之橋通り、堅川五之橋通りと呼ばれるようになった。それが今の三ツ目通りや四ツ目通りになっている。一之橋通りは昭文社の脇で萬年橋を渡る万年橋通りに、二之橋通りは清澄通りに、五之橋通りは東京の環状5号の明治通りになっている。

 

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森下交差点